2005年08月30日 |
経済産業省東北経済産業局局長 本部 和彦 様 |
青森県生活協同組合連合会 会長理事 井筒 智義
岩手県生活協同組合連合会 会長理事 加藤 善正
秋田県生活協同組合連合会 会長理事 大川 功
宮城県生活協同組合連合会 会長理事 芳賀 唯史
山形県生活協同組合連合会 会長理事 伊藤 寛
福島県生活協同組合連合会 会長 熊谷 純一
(公 印 省 略) |
灯油に関する要請書 |
秋晴の候 貴職におかれましてはますますご清栄のことと拝察申し上げます。
日ごろ、当連合会の運動にご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、東北に住む私たちにとって暖房は不可欠であり、「灯油」はその主力エネルギーとして欠かすことができない生活必需品です。灯油が適正な価格で安定的に供給されることが私たちの願いです。その願いとは裏腹に、原油市況は、米国や中国、インドなどにおける急速な需要拡大に対して、供給面ではイラク、ベネズエラ、ナイジェリア等の産油国で供給不安があり、ロシアや北海などOEPC以外の産油国の増産がペースダウンしていること等、原油生産余力の低下で世界の原油在庫が逼迫していること、投機家の活発な売買による原油先物価格の上昇等も影響し原油価格は連日異常な高値更新が続いています。これから冬の需要期に入れば原油価格は更に高騰する可能性も高まります。.こうした国際的な原油価格の暴騰に便乗して、日本の石油元売会社は、寡占化を強め、生産・価格調整をはかり生活必需品である「灯油」で儲けようとしています。灯油情勢は予断を許さない状況になっています。不測の事態の発生も考えられる事から、先行き不透明で量や価格がどう動くのかを心配しています。
私たち生協の組合員は、毎年灯油の共同購入に参加し、利用をまとめて効率の良い配達で少しでも安くなるよう、また、量の確保もできるように運動を進めてきました。2005年は灯油の共同購入利用者を更に増やし、量の結集により適正安価な価格と安定的な供給を求めたいと思います。灯油の共同購入は利用者にはシーズンを通して安心して利用していただける合理的なシステムであり、より広めていくべきものと思います。この間、政府は規制緩和といいながら、1996年3月、特定石油輸入暫定措置法(特石法)を廃止し、日本全体の輸入量や備蓄量などマクロ的な需要関係には介入するが、それ以外は介入しないという姿勢に変わり、1997年6月、「石油流通問題小委員会」(資源エネルギー庁が石油審議会石油部会のもとに設置した小委員会)が、石油流通における「行政不介入」を旨とする報告書をまとめました。
しかし、政府は毎年石油産業に、膨大な税金をつぎこんでおり、国民の立場にたった灯油の「安定供給」(在庫積み増し)と、誰もが納得する「適切な価格」を実現する責任があり、以下について強く要請します |
記 |
1.安心できる灯油の量確保と安定供給を万全の体制でのぞむこと。
灯油は季節、気候によって需要が大きく変動する商品であり、厳冬や価格の高騰など不測の事態の発生も想定されます。余裕のある需給計画(在庫確保)をつくり、安定供給をすること。
2.業界の在庫削減、出荷規制、買占め、ヤミカルテル、などによる便乗値上げが行われないよう国内元売各社に対して、調査・監視・指導を行うこと。
3.国民に対し機敏に情報を提供すること。 |
以上 |