県連速報
第151号(2006.2.3)

●2月1日、東北6県と北海道の生協連から22人が参加し、灯油価格の高騰にストップをかけるため、資源エネルギー庁と地元選出国会議員に対し緊急要請行動を行いました。

 1月に入ってからも灯油価格の大幅値上げが通告され、生活への影響がより一層深刻になっています。更に、2月から灯油価格の引き上げ通告がなされる中で、2月1日に東北6県と北海道の生協連は、異常寒波に便乗した値上げが行われないよう調査・監視・指導を行うこと、値上げを条件とした出荷規制や価格調整など行われないよう監視・指導を行うことなどを求めて、経済産業省資源エネルギー庁と地元選出国会議員宛に緊急要請行動を行いました。
 資源エネルギー庁での交渉では、参加者から「生活必需品の灯油価格が昨シーズンの1.5倍も高騰しているのは異常なことだ」、「ガソリンや軽油に比べて、灯油だけが異常に高騰しているのは便乗値上げではないか」、「学校現場では予算不足のため暖房を止めて、寒い教室や体育館での授業を行っている」など厳しい実態や声が次々に出され、交渉は1時間以上にわたって行われました。資源エネルギー庁からは、元売り各社に対し、量の安定確保と便乗値上げ防止の要請は従来から行っており、今回の要望も踏まえて伝えていくとの回答でした。
 異常寒波が続く中で、くらしや地域経済への影響は深刻になっており、国民の立場にたった施策を講じる必要があること、元売りからの卸価格についても緊急に回数を増やして調査することなどを強く要請しました。
 午後からは、県毎にわかれて、地元選出国会議員宛に要請行動を行いました。お会いできた国会議員からは、「地元の事情は理解しており灯油価格については本当に高くなっていると実感している。東北・北海道選出の議員とも相談しながら対応を進めたい」との返事をいただきました
【経済産業省資源エネルギー庁】 石油流通課・村松秀浩課長
【懇談いただいた宮城県選出の国会議員】

秋葉賢也衆議院議員

土井亨衆議院議員

井上義久衆議院議員

岡崎トミ子参議院議員

郡和子衆議院議員


●1月20日に成田空港内の検疫所でSRM(特定危険部位)が除去されていない牛肉が発見されたことに対し、1月31日『「米国産牛肉の特定危険部位混入」に関する要望書』を川崎二郎厚生労働大臣と中川昭一農林水産大臣に提出しました。

「米国産牛肉の特定危険部位混入」に関する要望書
厚生労働大臣 川崎 二郎様
農林水産大臣 中川 昭一様
宮城県生活協同組合連合会
 1月20日に、成田空港内の検疫所でSRM(特定危険部位)が除去されていない牛肉が発見されたことを受け、原因について米国政府から報告があるまでの間、すべての米国産牛肉の輸入手続が停止されました。
200511月、食品安全委員会は「米国・カナダの輸出プログラムにより管理された牛肉・内臓を摂取する場合と、我が国の牛に由来する牛肉・内臓を摂取する場合のリスクの同等性」に係る食品健康影響評価に関する審議結果』結論への付帯事項として「SRM除去については、米国及びカナダにおけると畜場での監視の実態が不明であり、リスク管理機関による安全担保についてもその実効性に疑問が残る。」と答申しています。
この審議結果に多くの国民から米国産牛肉の輸入への不安の声が寄せられました。にもかかわらず政府は輸入を再開、わずか1ケ月で再び輸入停止という事態におちいりました。
 12月実施の貴省の査察は輸出プログラムの実効性を確保できるものではありませんでした。
 わたくしたちは、今回の事態に際して、日本のリスク管理機関の責任も大きいと考えております。このことをふまえ、あらためて、日本政府に強く要請します。
 この問題は、輸入再開の前提とされていた「輸出プログラムの遵守」が徹底されていなかったことによるものです。米国農務省は、再発防止対策等の概要を公表しておりますが、リスク管理機関である貴省から米国政府に対し、「遵守の不履行」という不誠実な態度について厳しく反省を求めることが重要です。併せて、今後の再発防止にあたっては、米国政府から詳細な情報を求めるとともに、原因究明を行い、輸出プログラムの実効性を確保する手段について、全面的に再整備する必要があると考えます。その際には、食品安全委員会をはじめ、専門家の意見を聞くなど慎重な検討が求められます。
 また、国内の検疫所における点検や輸入事業者への指導などは輸出プログラムの実効性を確保する上で重要であり、引き続き対応を強化することを要望いたします。
最後に、日本政府は、食品安全委員会の答申での指摘事項を踏まえ、消費者の疑問や不安を受け止め、今回の問題に関する原因の説明や米国の再発防止策に対する政府の考え方、今後の政府としての対応等について、国民・関係者に対し、丁寧なリスクコミュニケーションを実施することを要望します。
以上