668号(2023.03.13)

●「3.11リレートーク~ひとりひとりが大事にされる復興を~」参加報告

東日本大震災の被災地の現状は、計画された目に見える「ハード事業」がほぼ終了しつつあるなかで、目に見えない被災者の心、生活再建の課題が残されています。東京電力福島第一原発の廃炉への道筋も不透明なまま、いまだ故郷に帰還を果たせないでいる原発被災者の存在、高齢化に伴いコミュニティの維持が困難になってきている災害公営住宅の増加、整備されても使われない更地の広がる区画整理事業地、いまなお修繕が不十分なままの住家に住み続けざるを得ない「半壊」判定の在宅被災者(仙台市で 5 千件)、災害援護資金の 35%の返済額が滞納となっている状況(仙台市)等、支援が必要な被災者への対応はまだまだ不十分な実態にあり、更なる支援強化が求められています。
 
東日本大震災から 12 年目をむかえた3月11日(土)、東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター主催による「3.11リレートーク~ひとりひとりが大事にされる復興を~」が、一番町平和ビル前にて行なわれました。リレートークに9人が参加し、東日本大震災からの復興と課題について、被災地の生活と生業の再建への支援の強化、被災者医療費一部負担金免除の継続と再開を求めること、原発回帰の方針転換への反対、原発に頼らない再生可能エネルギー中心のエネルギー政策とすること、放射能汚染廃棄物の焼却問題、電気料金の引き上げについてなどそれぞれの立場から発言し、多くの市民に呼びかけました。
宮城県生協連から加藤房子常務理事が参加し、東京電力福島第一原発でのALPS処理水海洋放出に対する反対署名の取り組みや全国屈指の水産県である宮城県の漁業を守っていくことの必要性について訴えました。

<当日の発言者>(敬称略)
①東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター 代表世話人 中嶋 信
②宮城災対連・東日本大震災共同支援センター 代表 高橋正行
③宮城県保険医協会 顧問 北村龍男  理事長 井上博之
④宮城県生活協同組合連合会 常務理事 加藤房子
⑤宮城県民主医療機関連合会 事務局長 坂田 匠 
⑥大崎耕土を放射能汚染させない連絡会 会長 若井 勉
⑦丸森町 議員 山本明徳
⑧原発問題住民運動宮城県連絡センター 共同世話人 中嶋 廉   

街頭でリレートークする加藤常務理事


 

 

    

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