県連速報
第460号(2015.8.27)
●8月25日(火)、消費者行政の充実強化をすすめる懇談会みやぎ主催、NPO法人消費者市民ネット とうほく後援によるシンポジウム「消費者の行動で社会を変えよう!」を開催しました

 消費者自身が「被害を認識する」「危害を回避する」「適切な対応をする」ことができる力を身に付けることが必要になっています。国の「消費者教育の推進に関する基本的な方針の方向」でも、『誰もが、どこに住んでいても、生涯を通じて、様々な場で、消費者教育を受けることができる機会を提供し、効果的に推進する』ことを行政に求めています。
 宮城県及び仙台市は、「自立した消費者」「自覚ある消費者」の育成などを盛り込んだ2016年度以降の消費者基本計画等を現在策定中です。シンポジウムでは、消費者を取り巻く被害が増加し、内容が複雑化巧妙化しているなかで、消費者行政に求められることは何か、消費者団体・消費者として何ができるのかを参加者で考える場とするため開催しました。

 825日(火)フォレスト仙台2階第6会議室において開催し、消費者懇構成団体の会員・職員や宮城県及び仙台市の消費者行政担当者、ネットとうほくの会員など44人が参加しました。
 はじめに、消費者懇の野崎和夫座長(宮城県生協連専務理事)から主催者あいさつがありました。

 続いて、「行動する消費者が求められる」と題して、一般社団法人消費者市民社会をつくる会の阿南久理事長(元消費者庁長官)を講師に学習しました。2014年度の消費者被害・消費生活相談の状況や実態、2012年以降の消費者を取り巻く法律・制度改正及び消費者庁の取り組み内容などの説明がありました。高齢者が被害に遭いやすい要因として、「情報不足」「孤立」を上げ、地域コミュニケーションの中で、教えあい・学びあい・助けあいを推進するために『消費者市民社会づくり』が不可欠だとお話されました。

 その後、パネルディスカッションを行い、講師の阿南久さん、鎌田健司さん(仙台弁護士会弁護士)、羽田さゆりさん(東北学院大学法学部法律学科専任講師)、亀田治さん(合資会社亀兵商店6代目・代表社員)の4人をパネラーに、『消費者の行動で社会を変えよう』をテーマに意見交換・提言をいただきました。
 被害に遭わない消費者や「消費者力」をつけた消費者を育成するためには、行政が推進役となり、教育機関・消費者団体・専門家・事業者(企業)などのネットワークを組織し、様々な場面や年代に働きかけるには何が必要かを協議する必要があること、多くの人に情報を伝えるためには、行政を中心にしたPR活動の必要性、啓発物は視覚に訴える内容にすることが求められていることなどご提言いただきました。

 最後に、消費者懇の加藤房子事務局長(宮城県生協連常務理事)から、この秋に予定されている宮城県と仙台市の消費者基本計画へのパブリックコメント募集に対して意見を出していただくよう説明と呼びかけがありました。
 なお、今回の企画・開催にあたっては、仙台市消費者団体活動補助金の交付をいただきました。


主催者あいさつ 講師の阿南久理事長 パネルディスカッションの様子



   


Copyright(C) 宮城県生活協同組合連合会 All rights reserved.無断転載を禁じます